コラム
2008年1月7日
「ねずみ年」がスタートしました。ねずみは「げっ歯類」に属します。
今年はハムスターやスナネズミなどといったいわゆる「げっ歯類」を飼育してみようかなと思う方が例年より多くなるかも知れませんね。小さくて見た目も可愛いげっ歯類は広い場所を必要とせず、騒音や悪臭に悩むことも少なく、価格も手頃で飼育 も比較的難しくないために、初めて飼う方でもスムーズに入っていけるのではないでしょうか。ただし、げっ歯類のうちハムスターなどごく一部を除くと、その大半は野生動物であるという点に注意しなければなりません。
世の中の流行や外見の可愛さで衝動的に野生げっ歯類を飼うことはあまりおすすめ出来ません。概してペットとしての飼育の歴史が短い動物や、ペット以外の目的で飼育されてきた歴史の浅いもの、飼育頭数の少ないものに関しては、人獣共通感染症について全てわかっているとは言い難いからです。また、お店で扱っている全ての動物に対して獣医師が診療可能なレベルまで知識や技術を習得することは非常に困難であり、特殊なげっ歯類の場合は病気になってしまった時に診療が受けられないなどの悲劇が生じることも起こり得ます。
げっ歯類をペットとして飼う時は、飼育ノウハウがしっかりと広く一般に浸透しているもの、人獣共通感染症についてよく知られているものなどを選ぶべきでしょう。さらに、診療対象としている病院が近くにあるか否かなども考慮すべきでしょう。