コラム
2013年9月30日
何となくおなかが膨らんで見えるモルモットが来院。
触診すると、おなかの両サイドあたりにピンポン玉のような膨らみがあります。どうも卵巣と思われる部分が水腫状に膨らんでいるようです。
レントゲン検査やエコー検査の結果、卵巣嚢種であることが判明しました。
卵巣嚢腫は性ホルモンの異常が原因とされていますが、実際のところはよくわかってはいません。痛みはほとんどなく、元気食欲もあまり低下しないので、最初のうちはなかなか発見しにくい病気です。
ただ、進行すると腫大した卵巣による他の臓器の圧迫などで状態が悪くなることも考えられます。
さらに、水腫部分が炎症を起こして膿状に変化したり、癒着を起こしたり、また、卵巣の問題だけでなく子宮疾患を併発している可能性もあるので、一般状態が良いうちに早めに摘出手術を行うことが推奨されます。
モルモットの開腹手術は、麻酔管理も含めて難易度はけっして低くはありません。
状態が落ちてからの手術は相当なリスクを伴うものです。
普段から健康チェックを受けるようにして、出来るだけ病気の早期発見早期治療を考えてあげて下さいね。