コラム
2005年11月9日
11歳のゴールデンレトリーバーの腹腔内の腫瘍を摘出しました。もともとは成長期に降りてこなかった睾丸が腹腔内に留まったまま腫瘍化してしまったのです。もう片方の睾丸はちゃんとした位置に降りていましたが、こちらは逆に萎縮して睾丸としての役目を全く果たしていないようでした。
写真で見れば一目瞭然ですが、左側の腫瘍化した方の睾丸は径15cmくらいに巨大化して腹腔内で様々な悪さをしていたのです。このように睾丸が外に降りてこない場合は遺伝的に問題を抱えていることが多く、まず繁殖に用いるべきではないことを認識しておく必要があります。
また、年齢を重ねる前に、早い段階で去勢手術を受けることをおすすめします。元気がなく調子が悪かったこのワンちゃんも術後はすっかり元気になってくれました。