コラム
2006年9月25日
猫の便秘は日常の診療の中で比較的多くみられます。ただし、その症状は軽いものから重いものまで様々です。 緩下剤や浣腸などの内科治療ですぐ良くなってくれる程度の軽いものはまだしも、写真の猫のように、 結腸が拡張してそこに硬い大きな糞塊がぎっしり詰まってしまうと、もうにっちもさっちもいかなくなってしまいます(この状態を巨大結腸症といいます)。 長い間緩下剤と浣腸で何とかしのいできたこの子も、さすがに抜き差しならない状況になってしまい、飼い主さんと相談の結果、 拡張してしまった結腸を切除することになりました。その後、トイレに座り込んでうんうん唸る必要がなくなった猫ちゃんは、 すっかり快適になった生活に大満足です。