コラム

2007年1月12日

20070112何となく眼が開きにくく羞明がみられるとの主訴で猫ちゃんが来院しました。

角膜の光沢がやや消失している以外は特に目立った問題はないようでした。

シルマーティアテスト(写真)をしてみたところ、右眼が11mm、左眼が10mmでした。

だいたい15mm以上が正常ですから、この猫ちゃんは涙の産生量がやや少ないということになります。乾性角結膜炎(KCS)を疑って治療を開始したところ、眼の状態は落ち着いてきたのでとりあえず一安心。

 

KCSとは、涙液膜欠損のため角膜と結膜に乾燥や炎症を引き起こす疾患のことです。犬ではそれほど珍しい病気ではありませんが、猫で起こることはまれです。コンタクトレンズを使用している方ならば、眼が乾燥気味の時の不快感はよくおわかりですよね。日々の管理も大変ですし、結構やっかいな病気なんですよ。

それにしても、こんなにおとなしく検査させてくれる猫ちゃんは珍しいかも・・・。