コラム
2006年9月18日
モルモットの尿石症は比較的多くみられる疾患です。とは言うものの、 こんなに大きな結石(約12ミリ径)が尿道出口付近につまっている子が来院した時にはさすがにビックリ!! これで排尿には全然問題がなかったと聞いてまたまたビックリ!!急いで麻酔下での切開摘出を行ない、事無きを得ました。 尿石は、尿の中に溶けているミネラル成分(炭酸カルシウムやリン酸マグネシウム・アンモニウム、リン酸カルシウムなど)が結晶化してだんだん大きくなり、 石のように硬くなったものです。尿石の原因としては、粘膜細胞の脱落、尿pHの変化、食餌の中のミネラルバランスの不均衡、 飲水量の不足、などがあげられます。また、多くの場合、膀胱炎も同時に発症します。 今回のケースでは、排尿がちゃんと出来ていたので、まだ大事には至らなかったものの、ひどい場合は排尿が出来なくなり、 生命を脅かされることもあります。尿石症を防ぐためには、普段から必要十分な水を与えること、新鮮な野菜や野草を多めに与えること、 ペレットの内容を再確認することなどが必要です。