コラム
2006年5月7日
もともとはペットとして飼われていたアライグマが野生化してどんどん増殖した結果、 今現在神奈川県内の生息数はおよそ4000頭にも達すると言われています。 神奈川県内のアライグマの捕獲数は1995年度の4頭から、昨年度は約1000頭へと激増。 農作物等の被害も甚大で、昨年は三浦半島のスイカや大根などを中心に計1500万円を越え、また人への感染症や生態系の破壊も懸念されています。 このたび神奈川県は県内のアライグマ約4000頭全てを5年間で駆除する計画をたてました。 「外来種被害防止法」に基づき、国の認定を受けて実施されるそうですが、はたしてそれで全てが解決するのでしょうか? 確かに生活を脅かされる人々にとっては早期解決が望まれる深刻な問題です。 しかしアライグマからしてみれば、自由なアメリカでの生活から突然見知らぬ日本へペットとして連れて来られた上、 飼いきれないからといって気軽に捨てられた、どちらかと言えば気の毒な被害者なのではないでしょうか? 責任放棄した元の飼い主こそ責められるべきなのではないでしょうか? 可愛いから、珍しいからといってすぐに飼ってみようとする日本の軽々しいペットブーム。 そのことに警鐘を鳴らしている彼らを駆除するだけで本当の意味での解決が訪れるのでしょうか?