コラム 2009年03月24日(火) の記事
2009年3月24日
切皮してから、ぶ厚い皮下脂肪をかき分けていくのですが、なかなか腹筋・腹膜に到達しません。写真は肥満のネコちゃんの開腹手術をしているところですが、皮下脂肪が3cmもあるので術野を確保するためには皮膚をかなり大きく切開しなければなりません。 やっと腹筋・腹膜に達しても、そこを切開した後、今度は大量の腹腔内脂肪と格闘しなければなりません。普通の体型のネコちゃんなら何でもないような簡単な手術も、肥満のネコちゃんとなると途端にやりにくくなり、リスクもずーっと高くなるのです。
また、単純に体重だけで麻酔量を決められないなど、他にも問題点はたくさんあります。肥満は、このように手術1つとってみても何もいいことはありません。しっかり体重コントロールをして適正な体型を維持することは、 動物にとってもとても重要なことなのです。