コラム 2008年11月 の記事

2008年11月18日

20081118上まぶたが腫れているハムスターが来院しました。

白いニキビのようなできものがみられます。これは、まぶたの内側にあるマイボーム腺という脂の分泌腺の開口部が炎症を起こしたり詰まったりした結果、分泌されなくなったものが貯留して腫れてしまっている状態です。症状がもっと軽いうちは抗生物質の点眼液で様子を見ることもありますが、ここまで大きく腫れてしまうと麻酔下での切開・搾り出し処置が必要になります。

 

注射針の先端で小さく切開し、鉗子かピンセットの先で搾り出してあげればOKです。

2008年11月7日

20081107外陰部が腫脹しているフェレットが来院しました。

腹部触診にて膀胱の背側に柔らかい腫瘤があることが確認されました。イメージとしてはまるで膀胱が2つあるような感じです。レントゲン検査や超音波検査の結果、左の副腎が9~10mm(通常は2~4mm)くらいに大きくなっていることも判明しました。膀胱の背側にある柔らかい腫瘤は、以前に受けた避妊手術時の子宮体の切除した断端に出来た蓄膿でした。

 

この子宮断端の蓄膿(子宮断端腫)は副腎疾患の併発症として起こるもので、おそらくプロジェステロンが増加することが原因ではないかと考えられています。腫大した副腎と蓄膿部分の切除手術を行なうことでこのフェ レットの外陰部の腫脹は元に戻りました。