コラム 2005年11月 の記事
犬が感じる痛みの程度を尾の振り方などで判断するというユニークな研究発表が11月19日大阪でありました。
研究者らでつくる「動物のいたみ研究会」がまとめたもので、メンバーの宮崎大学農学部の永延清和助教授らによると、「痛みがない」のがレベル0、
「ケージから出ようとしない、尾の振り方が弱い」がレベル1、
「食欲低下、痛いところをかばう」がレベル2、
「体が震えている、背中を丸めている」がレベル3、
「持続的に鳴く、眠れない」がレベル4。
犬の痛みに関連する動きを42項目リストアップし、痛みのないレベル0から最も強いレベル4に分類した結果だそうです。動物の動きから痛みの程度を知ることで適切な鎮痛処置が出来るようになるのですから、これはすごく喜ばしいことですよね。
今現在、世界最高齢の動物はオーストラリア東部の動物園にいるメスのガラパゴスゾウガメ(名前はハリエット)でその年齢は何と175歳!
このカメは1835年にダーウィンがガラパゴス諸島からロンドンに持ち帰ったとされ、1987年からは今現在のオーストラリアの動物園で飼育されています。鑑定の結果、1830年の11月にふ化したことが判明しているそうです。このカメ、実は100年以上もの間ずーっとオスとみられていたためハリーと呼ばれていたそうです。今は晴れてメスにもどれたハリエットちゃん、
今まで生きてきた年齢の半分以上もオスと思われてきてたなんてちょっとかわいそうですね。
ちなみに犬の最高齢は1939年に亡くなったオーストラリアン・キャトルドッグのブルーイちゃんで、29歳だったそうです。
11歳のゴールデンレトリーバーの腹腔内の腫瘍を摘出しました。もともとは成長期に降りてこなかった睾丸が腹腔内に留まったまま腫瘍化してしまったのです。もう片方の睾丸はちゃんとした位置に降りていましたが、こちらは逆に萎縮して睾丸としての役目を全く果たしていないようでした。
写真で見れば一目瞭然ですが、左側の腫瘍化した方の睾丸は径15cmくらいに巨大化して腹腔内で様々な悪さをしていたのです。このように睾丸が外に降りてこない場合は遺伝的に問題を抱えていることが多く、まず繁殖に用いるべきではないことを認識しておく必要があります。
また、年齢を重ねる前に、早い段階で去勢手術を受けることをおすすめします。元気がなく調子が悪かったこのワンちゃんも術後はすっかり元気になってくれました。