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東洋医学

塚越動物病院では従来の治療方法(西洋医学的治療方法)に加え、必要に応じて東洋医学的治療も行なっております。

 犬猫の針灸治療

東洋医学では、動物のからだの中に流れる生命の源を「気」と呼びます。「気」は経絡(けいらく)という全身を網の目のように巡る通路を絶え間なく流れています。気=エネルギーと考えてもらえばわかりやすいでしょう。気はからだ中を流れているのですが、この気の流れに乱れが生じると病気になります。病気とは気が病んでいる、つまり、経絡内の気のめぐりが滞った状態であると考えられます。この気の乱れを正すことで病気を治そうというのが東洋医学の基本的な考え方です。つまり、からだのどこかに悪い部分があればそこだけをみて治すのではなく、からだ全体の気の流れを自然の状態に戻してやれば必然的にその悪い部分も治ってくるという、とても広い視野に立った治療方法であると言えるでしょう。

 

経絡の特定のポイントをツボと呼び、そこを刺激することによって気の乱れを正そうとする一つの手段が針灸治療です。東洋医学の中での針と灸は、針は即戦力、灸はそれを持続させるサポート役として位置付けられています。針は効き目が早いのですが、灸に比べるとやや持続性に乏しいので、この二つを併せて施すととても良い効果が期待できます。

 

針は、刺入して捻転したり揺らしたりして刺激を与える方法(毫針・白針)や電気を通して刺激を与える方法(電針)、刺入した針の上でもぐさを燃やして熱で刺激する方法(灸頭針)、さらに水針(すいしん)といってツボに直接薬剤を注射することによって刺激を与える方法など様々な方法があるので、その動物の状態に一番合ったものを選んで、または組み合わせて治療します。また、針を刺すことをとても嫌がる動物には、レーザー光をツボにあてて刺激するレーザー針と呼ばれる治療方法も最近はよく用いられるようになってきています。これだと犬はもちろんのこと針灸を施しにくいとされる猫にも容易に治療ができる点がすぐれています。

 

灸は今からおよそ1300年前に大陸から日本に伝えられたそうです。ヨモギの葉から作られたもぐさを小さくひねり、皮膚上で燃やしてその部位に温熱による刺激を与え、経絡を通じ「気を集める」「気を加える」ことで病気を予防あるいは治療することを目的としています。
動物の場合は、全身に毛があるために人と同じようなもぐさを使った灸を施すことはちょっと難しいので、一般的には温灸療法と呼ばれる治療を施します。それは棒灸という、もぐさを筒状に巻いて棒状にしたものに火をつけ、木製のホルダーに差し込み、ツボや患部にあてて温熱刺激を加えるものです。このとき皮膚とホルダーとの間に、クッション代わりに液体をしみこませたガーゼをあてます。これにより、温灸の熱が乾熱ではなく湿熱になるので、やさしい感じの刺激が得られるようです。ガーゼにしみこませる液体は枇杷の葉から抽出したものがよく用いられます。枇杷の葉にはアミグダリンという成分が含まれていますが、これには疼痛を緩和させる働きもあるので、痛みをひかせたい時などにはとても適しています。