院長のひとりごと

2013年9月14日

夜間救急動物病院のお話

夜間救急動物病院に勤務している知り合いのK先生の話です。

 

夜の10時から朝の5時くらいまでの勤務の間に

 

大体5~6件くらいの急患が来るそうです。

 

ほとんどは翌日の主治医につなぐまでの応急処置で済むそうですが

 

中には緊急麻酔処置や手術になるケースも。

 

主な例では

 

胃捻転・腸閉塞・帝王切開・子宮蓄膿症・尿道閉塞など。。。

 

何が大変かと言ったら

 

翌日まで内科治療だけでいいのか

 

今夜中に緊急に手術をしないといけないケースなのか

 

その見極めをしっかりしないといけないことなんだそうです。

 

そのためには

 

身体検査にはじまって

 

血液検査・尿検査・便検査その他や

 

レントゲン検査・エコー検査などを

 

フルに駆使して「究極の判断」をしなければいけないわけですが

 

当然のことながら料金の問題が絡んできます。

 

夜間診療はほとんどが初診になるために

 

来院するだけで既に10000円近くの金額が発生してしまいます。

 

そこにきて

 

さらに検査費用がドンとかかってくると

 

オーナーさんの中にはそこまで希望されない方もいらっしゃるわけで

 

そうなると先ほどの「究極の判断」はますます難しいものに。。。

 

結果、一抹の不安をかかえながらも

 

対症療法でお茶を濁し

 

翌朝に主治医のもとへ帰す時の何とも言えない悶々とした気持ち。

 

その後その子がどうなったかの連絡が来ることははほとんどなく

 

継続治療で徐々に良くなっていく喜びを

 

オーナーさんと分かち合うことのない一夜限りの治療に

 

時々やるせなさを感じるのだそうです。

 

緊急時に対する処置の技術はものすごく上達するし

 

なにより真剣勝負(私たちだって日々真剣勝負ですけどね)の画像診断の

 

上達度が今までとは比べ物にならないほどで

 

獣医師として救急病院に勤務するメリットは数え切れないほどあるのに。。。

 

十分に社会貢献が出来ているとわかってはいても

 

長く続けていこうとは思いたくないのだそうです。

 

やはり時間をかけてオーナーさんといろいろやり取りをし

 

その子の完治を見届けたい。

 

でも

 

今夜もその思いを封印し

 

今しばらくは救急病院を必要としている子のために頑張る。

 

K先生はそう力強く宣言していました。

 

 

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