コラム

2007年6月8日

20070608老齢のオスのワンちゃんの肛門のまわりをよく見てみると、小さいしこりが出来ていることがあります。

これは肛門周囲腺腫といって、肛門のまわりにある分泌 腺が腫瘍化したものです。睾丸から出る雄性ホルモンが原因でこの腫瘍は発生するので、特に去勢手術を受けていないオスの老犬に多く見られます。ただしメスのワンちゃんでも、副腎皮質機能亢進症などを患っている場合には性ホルモンが多量に分泌されるため、この腫瘍が出来ることがあります。もちろん発生頻度は 圧倒的にオス犬の方が高いのですが、オス犬の肛門周囲腺腫が良性のものが多いのに比べて、メス犬の肛門周囲腺腫は悪性のものがほとんどです。

 

いずれにして も手術で取り除いてあげる(同時に去勢手術も実施)のがベストな治療法と言えますが、老齢犬の場合は麻酔管理が大変であったり、また悪性腫瘍の場合は転移 なども考慮せねばならず、けっして楽な相手という訳ではありません。ただし若いうちに去勢手術を受けたオス犬にはこの腫瘍が発生することはほとんどありません。