コラム

2009年5月9日

20090509突然、首が右に傾いてしまい、真っ直ぐに立っていられなくなってしまった、という13歳のワンちゃんが来院しました。

よくみると、右斜頚・全身の振るえ・ 旋回運動・眼球振盪などがみられます。(突発性)前庭症候群と診断し、抗生物質や副腎皮質ホルモン剤を主体とした治療を開始したところ、斜頚はまだ少し残るものの、その他の状態はだいぶ良くなりました。前庭症候群とは、内耳の中の前庭と呼ばれる部分が何らかの炎症を起こしたり、脳の外傷・血管障害・腫瘍などによって突然平衡感覚を失ってしまう病気です。

 

平衡の維持、頭部の位置決めおよび眼筋の調整に関する筋群の制御が出来ないため、上記のような運動失調などの症状がみられます。今回の場合は症状が落ち着いてくれましたが、原因が中枢性の場合には残念ながら予後は不良となるケースもあります。