コラム 2006年09月 の記事

2006年9月25日

20060925[1]猫の便秘は日常の診療の中で比較的多くみられます。ただし、その症状は軽いものから重いものまで様々です。 緩下剤や浣腸などの内科治療ですぐ良くなってくれる程度の軽いものはまだしも、写真の猫のように、 結腸が拡張してそこに硬い大きな糞塊がぎっしり詰まってしまうと、もうにっちもさっちもいかなくなってしまいます(この状態を巨大結腸症といいます)。 長い間緩下剤と浣腸で何とかしのいできたこの子も、さすがに抜き差しならない状況になってしまい、飼い主さんと相談の結果、 拡張してしまった結腸を切除することになりました。その後、トイレに座り込んでうんうん唸る必要がなくなった猫ちゃんは、 すっかり快適になった生活に大満足です。

2006年9月18日

 20060918[1]ウサギの永久歯は切歯と臼歯からなり、総数28本生えています。 これらの歯は生涯にわたって伸び続けますが、上下の歯が上手く咬み合って摩擦しあうため適切な長さが保たれています。 でも、何らかの理由で歯の咬み合わせが悪くなり、正常な歯の摩擦が出来なくなると、歯が異常な方向に伸びてしまいます。 このことを不正交合といい、切歯で起こる場合と臼歯で起こる場合があります。写真の子の場合は不正咬合が臼歯で起こっています。 上下が上手く噛み合わず、正常な摩擦にならないため、一部分がだんだん尖がってきて舌に当たり、 炎症を起こしてご飯が食べられなくなってしまったのです。 硬いペレットだけを与え続けていると、臼歯の動きが縦方向(押し潰すだけの動き)に偏ってしまい、歯の摩擦がうまくいかなくなります。 牧草をたくさん与えることにより、臼歯本来の横方向の動き(臼ですり潰すような動き)が促されるようになるので、 不正咬合を予防するには、適度な力で潰れて繊維質がしっかり残る硬過ぎないペレットを選ぶことと、 普段から牧草に慣らしておくこと、この2つが大事だと言えるでしょう。

2006年9月18日

20060910[1]モルモットの尿石症は比較的多くみられる疾患です。とは言うものの、 こんなに大きな結石(約12ミリ径)が尿道出口付近につまっている子が来院した時にはさすがにビックリ!! これで排尿には全然問題がなかったと聞いてまたまたビックリ!!急いで麻酔下での切開摘出を行ない、事無きを得ました。 尿石は、尿の中に溶けているミネラル成分(炭酸カルシウムやリン酸マグネシウム・アンモニウム、リン酸カルシウムなど)が結晶化してだんだん大きくなり、 石のように硬くなったものです。尿石の原因としては、粘膜細胞の脱落、尿pHの変化、食餌の中のミネラルバランスの不均衡、 飲水量の不足、などがあげられます。また、多くの場合、膀胱炎も同時に発症します。 今回のケースでは、排尿がちゃんと出来ていたので、まだ大事には至らなかったものの、ひどい場合は排尿が出来なくなり、 生命を脅かされることもあります。尿石症を防ぐためには、普段から必要十分な水を与えること、新鮮な野菜や野草を多めに与えること、 ペレットの内容を再確認することなどが必要です。